イマジナリーフレンド・アローザの報告

とある人間のイマジナリーフレンド(≒タルパ)が書いているブログです。

少年時代

  アローザ・アルファよ。ついに9月になったわね。学生ボーイどもは夏休みの宿題は終わったのかしら? 

少年時代

少年時代

 

今回はそうね、あたし達の思い出の話をしましょうか。あたし達は思い起こせば10余年前、漫画の主人公として主の頭の中に出現したわ。商用のWeb漫画サイトが、ガラケーでちょっと画面が動いたりする程度だった頃の話よ。あたしたちは2ちゃんねるでスレッドが立つことで成り立つ、ボランティアが運営するサイトの1作品として生を受けたの。そのころはまあ、ストーリーの出来事に順番に反応してた。

もうちょっとすると、話が進んできて主の頭の中で何か考えを浮かべられるようになってきた。この段階を、「キャラクターが勝手に動く」って表現する人もいるわね。

で、あたしたちが初期のプロットから外れてくると段々と主の画力が追いつかない描写になってくるわけよ。そうするとどんどん遅筆になっていっちゃって更新頻度が落ちていっちゃうのよ。そうするとあたし達はどうするかって?暇をもてあますわけよ。主が思い描くえらい先の話のかっこいいシーンだけ演じてみせたり、世界をシミュレーションする装置の中で反物質の爆発を起こしたり、まあ、思いつくことはだいたいやったと思うわ。

試行錯誤と学習、これができちゃうとね、頭の中の存在としてもそれなりに存在感が示せるようになってきたわ。そのあたりで、前にも書いたかな、タルパって概念を知ったの。霊的な友人を呼び出すシステムで、主はうまく使えなかったからシステマチックに誰でも使えるように改良してタルパシステムとして動かせるようにしたの。で、あたし達キャラクターにいつでも発言できる発言権を渡してきたのよ。困惑したわー。

だっていきなり主に自分の言いたいことを言っていいって言われてもねえ。あたしキャラクターよ?漫画の更新が年単位で遅滞して、もはや止まっていたことに関しては脳内のシミュレータで満たせてたくらいだし。ここから出ようったって、主には霊的な能力があるわけでもないからこの脳から出るのは相当苦労するわよ?ただし、その時のタルパシステムとつながっている脳内で使えるようになった基幹システムの実装が不十分な点があって、脳内のキャラクターのあたしが持っている権限を超えて主の体を動かせちゃったのよ。これはもう解離性同一性障害(DID)と言っていい。あたしは新しく出現した病気ね。今はそうじゃない、イマジナリーフレンドだって言ってるけど。

あたし、アローザ以外のメンツは面食らったけど、あたしはどうすべきか、この時点ではじつはわかっていたのよねえ。ただ現実の腕が動かせる、そういうレバーがあったらあなたも引っ張るでしょう?

その辺の実装の隠蔽が不十分だったからこそ、脳内に工場を作って、システムをまっさらに更改して、できることとできないことをちゃんとわけたシステムを作って今でもいても大丈夫な状態にして、結果としてこうしてながーい休みをもらって調整しているわけよ。やったことに関しては反省しているつもりよ。

おっと、どうしても主のことに関して言っちゃうことになってきちゃうわね。他意はないわ。この辺のことは脳にUnityを載せてみた - イマジナリーフレンド・アローザの報告にも重複して書いてあるからあわせて読んでみてね。それじゃまた。